第3章:スタートアップビザ徹底ガイド|自治体選び・計画書・2年でやること全部

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この章では、スタートアップビザを“実務で使い切る”ための要点をまとめます。自治体選び、通る計画書、入国後24か月のロードマップまで、必要な作業をすべて一覧にしました。

◆ スタートアップビザで「できること/できないこと」

  • できること:入国・滞在しながらの会社設立準備/物件探し/銀行口座の準備/採用活動/市場調査・商談・試験販売(範囲内)
  • できないこと:本格営業(継続的な売上計上を前提にした運営)/長期在留の担保/スタートアップビザ単独での恒常運転
  • 前提:自治体の「創業確認(Start-up Confirmation)」を得て、在留資格「特定活動(創業準備)」で滞在します(最長2年・自治体規定による)。

◆ 自治体選びのポイント(比較チェックリスト)

  • 審査観点:独自性/地域貢献/雇用見込み/実現性(資金・体制)
  • 提出様式:事業計画フォーマット、必要添付、英語対応の有無
  • サポート:メンター制度、コワーキング優遇、住居・学校探し支援
  • 実務負荷:審査のリードタイム、更新可否、面談の有無
  • 物件事情:住居兼事務所可否、許認可業種の立地要件(飲食・美容・運送等)

◆ 通る計画書の作り方(骨子テンプレ)

  • 1) 価値仮説と顧客像:誰のどの課題をどう解決するか。代替手段との差分。
  • 2) 収支KPI:6/12/18/24か月の売上・粗利・顧客数・解約率・採用計画。
  • 3) オペレーション:拠点(住所・物件)/サプライ・仕入/許認可の要否と取得計画。
  • 4) エビデンス:意向書・見積・PoC結果・提携候補・立地候補写真など実体資料。
  • 5) 切替計画:経営管理ビザへの要件到達の道筋(資本金・雇用・オフィス)。

◆ 初期実務:住所・口座・通信・税務の立ち上げ

  • 住所:賃貸契約形態/住居兼事務所の可否/郵便受取体制。
  • 銀行口座:滞在実績・事業実体の説明資料(計画書/見積/契約意向)・定款と代表印の整合。
  • 通信・決済:法人携帯・クレジット・会計/請求SaaS(仕訳・原価・在庫の設計)。
  • 税務:開業届・青色申告/消費税の課税事業者選択(将来の切替審査での説明材料に)。

◆ 家族帯同(配偶者・子)と生活インフラ

  • 書類準備:婚姻・出生の公証/Apostille/公的翻訳。
  • 学校・医療:就学手続の時期・必要書類/多言語対応の有無。
  • 保険:国保加入の目安/民間医療保険の併用検討。

◆ よくある失敗と回避策(最近の相談傾向より)

  • 口座開設が進まない:滞在実績・事業実体の裏付け不足 → 入国後1〜2か月で商談記録・見積・サイト/パンフを整備し、実体説明パッケージを銀行に提示。
  • 許認可業種で詰まる:飲食・美容・運送など設備・人員要件が厳格 → 物件選定は許認可の要件表から逆算し、図面・設備見積を先に確保。
  • KPIが曖昧:「いつまでに何件・いくら」の定量がない → 6/12/18/24か月の数字を表にし、根拠資料(市場サイズ・単価・成約率)を添付。

◆ 2年間のロードマップ(切替合格ラインから逆算)

  1. 0–3か月:住所/通信/名刺・サイト・パンフ/商談開始・仮受注の獲得
  2. 4–9か月:オフィス(または店舗)確定/資本金払込/法人登記/初回採用
  3. 10–18か月:許認可が必要な場合の取得完了/売上の連続性(請求書・入金エビデンス)
  4. 20–24か月:経営管理ビザの申請パッケージ化(計画・実績・雇用・オフィス・資金)

◆ [制度改正を見据えて]資本金・雇用の戦略

  • 想定要件:資本金3,000万円常勤1名(日本人または就労可能な外国人)への見直しが予定されています。
  • 資金計画:自己資金/親族借入/投資の適法性・資金源の証憑(送金記録・契約書)。
  • 雇用:常勤の定義・社会保険加入/雇用契約・給与水準・勤怠記録の整備。

◆ まとめ|こういう方はご相談ください

  • 自治体の選び方と計画書の骨子を早く固めたい
  • 銀行口座・物件・許認可の順番で詰まりやすい
  • 家族帯同や学区・医療など生活面も含めて設計したい

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